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小さな教会発 大きな失言

doncorsi
Don Piero Corsi

風光明媚で知られるリグリア海沿岸の港街・レーリチの隣りには、中世からの歴史を持つサンテレンツォという小さな町がある。人口1200人ほどの長閑な町…であったはずなのだが、町の教会の掲示板から発せられたメッセージがイタリア中を騒がせている。
volantino
教会の掲示板に貼り出された書面の写真(部分)

事の発端は、サンテレンツォの小教区を管理する司祭 ドン・コルシが教会の掲示板に女性殺害問題についての記事を貼り出したところにある。
その問題の内容は:タイトル《女性女性殺害女性達は健全な自己批判をしなさい、何度問題を引き起こしているのか?》− 記事が語るのは、現代女性が「裁縫もしない」「子供の世話もしない」「肌を露わにしすぎる服装」…等等、つまり女性殺害事件の増加には、女性自身の行動や挑発的な態度が関わっているとする、教会にあるまじき偏った内容のもの。

これに対して批判の第一声を上げたのは女性保護団体 Telefono Rosa の代表、Maria Gabriella Carnieri Moscatelli氏であった。女性の尊厳に対する非常に深刻な侮辱と捉える、貼り紙を即座に撤去すべし、と。
TelefonoRosa
有名女優なども参加する女性保護団体 Telefono Rosa : 中央付近でトロフィーを掲げるのがMoscatelli氏

続いてジャーナリストたちも動き出した。国営放送のラジオ「gr」の社会記者はドン・コルシへのインタビューを行ったが、その会見上では更なる失言が発せられる: 「あなたが裸の女性を見たら、どんな気持ちになりますか?あなたが〝オカマ〟でない限りは…」と、記者へ食いかかった。
挑発者を戒めるはずだったのが、自分自身が挑発者となってしまったドン・コルシ。彼の名前とその発言は、一挙にイタリア全土が知るところとなった。当然の事ながら、批難が殺到した。
その後、ドン・コルシからの手紙というものが出回った ―「私の、慎重さに欠けた挑発的な記事が引き起こした論争に、心痛と良心の呵責に眠れぬ一夜を過ごしました。……… 侮辱を感じられた女性の皆さんに、お詫び申し上げます。…」と謝罪しつつ聖職から離れる決意も宣言されたものだった。
一方、サンテレンツォの教区を統轄するラ・スペツィア市の司教座は、ドン・コルシからの辞任状などは受けていないとコメント。当面は、特別な処分を課すこともなく、せいぜい「頭を冷やしてもらうための数日間の休暇」程度しか考えられていないようだ。

聖母マリアの生誕に捧げられたという由来を持つサンテレンツォ教会にて、偏見的な女性批判が行われたというのも、皮肉な現実である。



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