FC2ブログ

イタリア通信

政治・経済から、アート、モード、グルメ、スポーツまで、イタリアの日々の情報を発信

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

暗闇の夕食 体験談

暗闇夕食 体験談http://corriereditalia.blog.fc2.com/img/cenaalbuio.jpg/" target="_blank">cenaalbuio
これは、心霊写真ではない。
真っ暗闇の中での夕食会の様子を、特殊カメラにて撮影したものだ。
光が外部から差し込まないよう、しっかりとカーテンに覆われた空間に、招待客は案内される。道先案内人のウェイターの肩につかまりながら、一歩一歩まさぐり踏みしめながらのアドベンチャー。ウェイターは慣れた様子で、足元の障害を逐一指示しながらテーブルまで進んでゆく。
視界は、全て闇。その場に着席している人々の声から、テーブルは円形ではなく、長方形である事が推測される。着席して先ず行うことと言えば、手を伸ばし、テーブル上にセッティングされた物を確認すること。冷たくて重い、ガラス瓶に触れると「水!?」と思いきや、鼻先を近づけてみるとワインであることが判明する。

闇の中では、何故か、人々は大声を張り上げるようになり、しかも饒舌になる。ちょっとしたジョークを伝えたい時は、声のトーンを巧みに操らないと、誤解される恐れもある。表情でのサインを送ることができず、またそれを読み取ることができないからである。そして、日常的すぎて気づくことのない「言葉」という伝達機関が、コミュニケーションにおいてどれ程かけがえのないものかを知らしめてくれる。

恐る恐る手を伸ばす...cenaalbuiotavola

いよいよ夕食が始まり、アンティパスト、プリモ、セコンド、ドルチェ... それぞれのお皿が暗闇の中、サーブされてくる。暗い中でもウェイターの手裁きに間違いはない。問題は、食事をする招待客の方にある。
慣れない手つきでサーブされた"モノ"が何であるかを認知しようと試みる。嗅覚、触覚、食感 − この3つの感覚にしか頼ることが出来ないのだ。
何はともあれ、美味しく食事を頂いた後、ようやく灯りがともされる。

この夕食会、単に奇抜な企画というわけではなく、実のところは、イタリア盲人協会が主催する夕食会。シェフは盲目、そしてウェイター達も皆盲目という非常に興味深い試みなのだ。食後に、シェフが全メニューを改めて「明るみ」にて紹介し、食した物を視覚で捉えると、ようやく全てを味わえた感じを得られるという。この時点で、メニューには汁気の多いものが含まれていないという心遣いにも気づくことができる。さもなくば慣れない手探りの食事で、テーブルは食べこぼしの惨事となってしまう。

視覚のない世界での驚きと、戸惑い、また同時に当たり前の日常への有難味や新鮮さをも体験できる夕食会は、今後もイタリア各地で催される予定。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://corriereditalia.blog.fc2.com/tb.php/234-0dfc3b93
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | ホーム | 

FC2Ad

プロフィール

Espresso Italia

Author:Espresso Italia
イタリア在住16年のジャーナリストが、一般メディア媒体では伝えられることの少ないイタリアを発信

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (133)
サッカー (9)
歴史・文化 (20)
アート (8)
モード (7)
スポーツ (3)
フード (18)
映画 (2)
オペラ (3)
ワイン (3)
動物 (3)
ビジネス (1)
政治経済 (13)
社会 (35)
政治 (20)
バイク・カー (1)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

イタリア旅行なら:

航空券でもホテルでも;

便利な仮想PC & VPS

VINO!

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。